業界への絶大な影響力を持つ「電通」はどんな会社なのか

新入社員の過労自殺が発生したことで、電通に対する世間の関心が高まっています。電通の業界における影響力は圧倒的といわれますが、なぜ、同社にはこのような巨大な力があるのでしょうか。
圧倒的な取扱高を誇る広告業界のガリバー
電通は広告代理店の最大手で、テレビや新聞などの広告において圧倒的な取扱高を誇る業界のガリバーです。米国の広告業界では、広告を受け入れるメディア側の代理人(メディア・レップと呼ばれる(注))と広告を出す広告主側の代理人(エージェンシー)が明確に分かれており、双方が交渉する形で広告の出稿が決まります。
日本では、電通のような企業がエージェンシーとレップを兼ねており、メディアと広告主の仲立ちをするような、少々曖昧な業界ルールになっています。もっとも日本では電通のような企業のことを広告代理店(エージェンシー)と呼びますので、どちらかというと広告主の意向が強い業界慣行ということになるでしょう。
その成り立ちは戦時中の軍国主義に
電通は非常に派手なイメージの企業ですが、実はその成り立ちは戦時中の軍国主義にあります。日中戦争や太平洋戦争が始まる前の日本は、米国顔負けの自由競争の国で、新しい新聞や雑誌が次々と立ち上がり、健全な競争を繰り広げていました。広告代理店の数も無数にあったといわれています。
しかし、こうした状況をすべてひっくり返してしまったのが軍国主義の台頭と資本主義の否定です。電通の前身となる企業は、ニュース通信社の日本電報通信社という企業ですが、これは現在の通信社と広告代理店を併せたようなビジネスモデルでした。
軍国主義・反資本主義の高まりを背景に、政府はマスコミに対し、公平な報道をしていないと厳しく糾弾。マスコミ業界の統制に乗り出します。最初のターゲットとなったのが通信社で、1936年には大手だった日本電報通信社と新聞聯合社(聯合)が強制的に合併させられ、国策通信社である同盟通信社が発足しました。これによって、日本の通信社は同盟だけとなり、政府の意向に沿った報道しかしなくなります。両社の広告部門については電通に一本化され、電通は同盟の傘下で国策広告代理店となりました。これが現在の電通の前身です。
敗戦とともに同盟は解体となり、経済報道部門は時事通信社、一般報道部門は共同通信社、広告代理店業務は電通として再スタートを切りました。電通の大株主が時事通信と共同通信なのはそういった理由からです。
当初、国策通信社の設立に対して電通は激しく反発したといわれますが、結果的に電通は、日本中の広告を一手に引き受ける事実上の独占企業となりました。終戦直後からすでに独占企業なわけですから、電通の影響力が強いのは当たり前です。
「鬼十則」という名の社訓
ちなみに同社には鬼十則と呼ばれる社訓があり、モーレツ主義の象徴といわれています。これは戦後、同社の社長を長く務めた吉田秀雄氏が作ったものです。「広告屋」と呼ばれ、蔑まれていた広告業界の地位を向上させるにはどうすればよいかという思いから生まれたといわれています。コンプレックスをバネに努力するという気持ちはわからなくはありませんが、結果的にはモーレツ主義だけが残ってしまったようです。
(注)日本ではインターネット上の広告代理店のことをメディア・レップと称するケースがありますが、これは本来の意味(媒体の代理人)とは異なります。
(The Capital Tribune Japan)
外部サイト
ざっくり言うと
- 20日、フィフィが自身のTwitterで機動隊員の「土人」発言問題に言及した
- 米軍基地反対派が機動隊員に暴言を吐く様子をとらえたキャプチャ画像を投稿
- 「反対派による機動隊員への暴言も報道するべき」と訴えた
フィフィ 基地反対派への「土人」発言問題に「機動隊員への暴言も報道するべき」
ことの発端は、大阪府警から沖縄県に派遣された機動隊員が発した発言にある。18日、米軍ヘリパッド建設工事をめぐって対立が続く沖縄県の米軍北部訓練場で、フェンス越しに抗議を行っていた市民に対し、機動隊員が声を荒げて「土人が」と言い放った。19日午前、沖縄県警の調べで、この機動隊員が発言を認めたという。
フィフィはこの一件について、基地反対派が機動隊員に対して「お前たちの家も分かるんだぞ! 妻子だってわかるんだ、ばか者!」などと言い放つ様子をとらえたキャプチャ画像を投稿するとともに、「多くの機動隊員は一部過激な反対派による嫌がらせに耐え、任務を遂行していらっしゃいます」と綴る。
そして、「1人の機動隊員による暴言をクローズアップするなら、反対派による機動隊員への暴言も報道するべきです」と主張した。
この意見に対し、あるTwitterユーザーが「唯一地上戦で多くの人が殺され、戦後米軍に土地を奪われ、返還後も逆に基地は拡張されて、沖縄の人たちの中には自分たちはパレスティナと同じだと言う人もいますよ」と沖縄の歴史と心情を代弁するも、フィフィは「話がズレています」と反論し、「沖縄の想いは理解しています」と綴った上で、そうした沖縄の思いと機動隊員への暴言は違うものだと持論を展開する。
続けて、フィフィは「基地問題をパレスチナ問題と結び付け語るなら、沖縄の地理的条件、隣国との摩擦から、尚更 日本政府と米軍の役割が重要視されるのではないでしょうか?」とも反論していた。
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